たまte箱 Vol.29 2004/12/13
豊かなであい

飯高 恒夫さん
茅葺き屋根の古い民家で出会った飯高さんは、26年前東京からこの雪深い山村、朽木村小入谷(おにゅうだに)へ移り住み、以来ずっと山仕事をしながら宮沢賢治と仏教の研究を続け、自宅を改築して無宗派の禅堂を開いておられます。淡々と静かに話される山の話は、山で暮らす人々の歴史や民族学の話、森林の生き物の事、環境の事、今昔物語から詩人ゲーリー・スナイダーまででてきて、薪ストーブの炎と飯高さんのお話で魔法をかけられたような不思議な気持ちになりました。

針畑郷は、琵琶湖に流入する安曇川の支流針畑川の源流に位置し、百里ヶ岳、三国峠(近江、若狭、丹波の三国)がそびえています。山へ登ると、やわらかなブナの木漏れ日 天然の杉があちこちに混じる美しい森、目の前に広がる景色は深い安らぎと癒しを与えてくれます。
夜の交流会では大きな焚き火をかこんで地元の人とゆっくり話し、鹿の鳴き声なども聞きました。猿や鹿、猪などが農作物を荒らし、熊が出てきて困っている事。日本各地で進む過疎化・高齢化と同じようにこの針畑郷も集落そのものが消失してしまいそうな程深刻な事態となっているそうです。

朽木村針畑山人協会は源流の里に生きる山人と下流に生活する都市住民との間に、相互扶助の精神に基づく「結い」を創造しようと設立されました。交流館「山帰来(さんきらい)」や山村の暮らしや森林・林業についての展示がある小さな博物館もあります。環境教育の場として
「森の学校」「田んぼの学校」の開催もされています。山に興味のある方、家族で自然を楽しみたい方、ぜひ朽木村を訪れてみてください。きっと豊かな出会いがあることでしょう。
 
いいだか つねお
NPO法人朽木村針畑山人協会
http://www.ex.biwa.ne.jp/~yamabito/
 
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