特集 SARSに取り組む中国・遼寧省

 いま中国各地で新型肺炎(SARS)が猛威をふるっていますが、
瀋陽・大連・北京
での取り組みや街の様子をお届けします。

   遼寧省・瀋陽市の状況

 SARS(日本では“新型肺炎”というが、中国では“非典型肺炎”という)は、すでに遼寧省に入り込んできています。512日までで、遼寧省全域で臨床患者は3人、疑いのある患者は5人います。葫蘆島市1人、瀋陽市1人、遼陽市2人、朝陽市1人(診断前に死亡)、鉄嶺市1人、大連市2人(内1人は診断前に死亡)という状況です。

 遼寧省政府および各市政府はいろいろな有効な措置をとって、新型肺炎の防止に取り組んでいます。419日に葫蘆島市で最初の患者が発見されてから、遼寧省各地で各種の方法を講じて防御しようとしています。

 瀋陽市では、市外の車が市内に入る前にきびしくチェックされ、消毒されます。運転手と乗客は全員体温を計られ、とくに北京から来た車は更に厳重に検査されます。北京市、山西省、天津市など疾病のはやっている地域に出張して戻ってきた人は、所属の会社や地方政府に報告することを義務づけられている。報告すると2週間は自宅待機となり、その間は出社できない。もし熱があれば、ただちに病院に隔離して観察される。

 娯楽施設やサウナなどは、しばらく営業停止とされたところもあります。飲食店などは営業停止の命令は出ていませんが、客が入らないので自主休業の店も出ています。北京などから来た出張の人は、当面指定されたホテルに泊まってもらいます。

 住宅団地では、団地の住民に通行証を発行して、出入りの時に守衛に見せなければ団地に入ることができない。市外から来た親戚がいれば、必ず団地管理委員会に報告し、登記します。

 瀋陽市では、428日に新型肺炎の患者が発見され、予防措置がますます厳しくなりました。これはいいことですが、市民の一部は恐れて、生活用品や食品を買い集めるようになりました。大きなスーパーでは人が一杯で出入りできなくなり、駐車場に車が入らないほどの状態になり、米・麺類・サラダ油・塩・醤油などが争って買われました。たとえば玉子は1.7/500gからいっきに12.3/500gに急騰しました。これは428日、29日のことで、5月に入るとだいたい以前の値段に戻ってきて、玉子は1.5/500gになりました。食品はいくらでも豊富にあるので、一時の買い集めの結果だったのです。一部の食品は、急騰前の価格より低くなったものもあるようです。

 よく考えてみると、4000万人の遼寧省で8人の患者しか出ていないから、恐れることはないだろうし、予防に力を入れるできで、すべきこともしないで家にこもっていることはおかしいことです。

 政府の方は、営業収入に影響のある業種、たとえば飲食・娯楽・サウナ・鉄道・バス・タクシーなどのサービス関係の部門に、一部の税金を免除あるいは減税する措置をとって援助しています。

 遼寧省のスローガンは、新型肺炎を厳しく防ぎながら、経済発展にさらに努めるとのことです。


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