瀋陽市対外友好協会と交流会

　10月8日、劉振家 瀋陽市人民対外友好協会副秘書長と李承志 瀋陽市人民対外友好協会国際部副部長を大阪に迎えて、当協会との交流会を開催しました。

　瀋陽市は今、鉄西地区の経済技術開発区、渾南新区のハイテク産業開発区、大東区への外資導入を促進しており、その宣伝のために日本を訪問したものです。

　これらの中で、渾南新区のハイテク産業開発区について、瀋陽市の作成した資料をもとに紹介します。なお、これらの資料は事務局にありますので、必要な方はコピーしますのでお申し込みください。

　　　瀋陽市渾南新区及び瀋陽国家ハイテク産業開発区

●場所　瀋陽市の南を流れる渾河、その南側に約120平方kmの面積で東西横長に展開される。瀋陽から南に伸びる高速道路（大連、丹東、空港）はすべてこのエリアを通り、二環高速が北辺を、三環高速が南辺を囲む。

●開発区を構成するエリア

・ハイテク産業開発区　敷地面積は16平方キロ、長白工業区、ハイテク区の渾南産業区と未来産業区の３部分から構成する。産業区には863ソフトゾーン、先進的製造業ゾーン、情報製品製造園、海峡両岸科学技術工業ゾーンを設計している。

　・ハイグレード中央ビジネス区　敷地面積は2.6平方キロ、ハイテク、近代化、国際化を主要特徴とし、金融、貿易、商業、文芸、スポーツ、レクリエーション、科学教育展示、通信サービス等の機能が揃う総合的区域。

・ハイレベル居住区

・ハイレベル大学城

・渾河観光帯

●産業環境

・新材料産業基地　渾南新区には、金昌普、科金新材料、合金株式、中遼三普等の企業を代表とする新材料企業が125社あり、主な製品は発泡ニッケル、三耐合金材料、電工合金先端接触材料、C/C複合材料、ナノメートル材料、先進的セラミック材料、水素貯蔵合金粉、ニッケル水素電池等である。

　中国化学院金属研究所が領導し、瀋陽金昌普新材料有限公司を牽引車とする国家級心材料産業基地の敷地面積は約80万�u、投資計画は20億人民元である。2005年の生産額は70億人民元を超える。

・先進的製造産業基地　渾南新区には現在、装備製造科学技術企業は488社あり、新松ロボット、東芝エレベータ等のメーカーは先進的製造業の基幹企業で、そのうち東芝エレベータは世界ベスト500の合弁会社である。

　中国化学院瀋陽自動化研究所を主として開発、建設した先進的製造技術（AMT）産業ゾーンの敷地面積は100万�u、総建築面積50万�u、計画投資額25億人民元である。2005年、生産額は100億人民元を超える。

・863ソフト産業基地　渾南新区には各種のソフト企業が387社あり、東軟グループ、東大新業、凱夫グループ等を基幹企業とする。

　東軟グループは、国内で最大のソフト上場会社として、主にコンピュータの中核ソフト、デジタル医療器械などを生産し、2001年の販売所得は18億人民元に達し、全市の66％を占める。東北大学と東軟グループを主とする863ソフトゾーンは国家級のソフト専門家孵化器で、敷地面積12.3万�u、総建築面積32.5万�uである。全面的に稼働すれば、年間ソフト生産額は40億人民元を超える。

　そのほか、瀋陽ソフトゾーンの孵化面積1.7万�u、孵化中の企業36社あり、凱夫ソフトゾーンの敷地面積が4.3万�u、建築面積は4万�uでまもなく使用開始し、40社の企業が孵化される。

　（ここで「孵化」というのは、新しい起業家等が、一定の訓練期間を経て企業として業務開始することを指すと思われる。）

・情報製品の産業基地　IT関連製品製造

・海峡両岸化学技術工業ゾーン　主に台湾企業のためのゾーン

・創業センター　新産業起業コーナー

・海外学生創業ゾーン　海外留学組呼び戻しのためのゾーン

◎おまけ

　各種の標準料金が掲載されているが、その中で「創業中心孵化基地の家賃」というのがある。

　たとえば、「瀋陽ソフトゾーンビル」は、標準価格が1元/１日･１�uである。100�u（30坪）借りても１ヶ月3000元（約45,000円）だから驚くほど安い。

　しかも「認定されたソフト企業」は、「100�u以下は2年間無料で、3年目は標準価格の70％で、100〜300�uは標準価格の50％で、300�u以上は標準価格とする。」となっているから、小規模のソフト屋さんはずいぶん優遇されることになる。